お釈迦さまの脳科学 釈迦の教えを先端脳科学者はどう解くか?

苫米地さんの本は何冊か立ち読みしていたが、
どれもフックにかからなかったので見送っていた。


先日、本屋でたまたま見つけたこの本は良さそうだったので買ってみたが、
面白かった。


脳科学云々というのはどうでもいい話で、
もちろん確信犯的にやってるだろうから、
脳科学じゃないじゃないか、という批判は全く持たなかった。


序盤の章で感じたのは、
ああ、やっぱりこの人は天才なんだな、ということ。
なぜなら、非常に読みやすい文章を書くから。
そこにまず感心した。


分かりやすいということが常によい、とは思っていないし、
それこそ、この本そのものが大乗的に書かれているのかもしれない、
(ちょうど方便の件で言われていたように)
が、
空の説明は非常に腑に落ちるものだった。
量子力学との絡みで説明されると分かりやすいよね。


仏教がどんなものか、
今の段階であんまり詳しく知らなくて、
その本質を知りたいと思っている人にはお薦め。


ポストモダンの思想を脱却したい人、
やっぱナーガールジュナなんじゃないか、
って思っている現代人が読むべき。


悟りって言っても、
みんな悟ってる気がする。
幸せだと思った人が幸せだっていうのは
トートロジー以外の何物でもないから、
セルフロボトミーで、
多幸感演出で駄目?
サルのオナニーまでいかない程度に。

苫米地信者になって、
あえての宗教かな。

お釈迦さまの脳科学 釈迦の教えを先端脳科学者はどう解くか? (小学館101新書) [単行本]
苫米地 英人 (著)